付きっきりでコタロウの介護だけするわけにもいかない。仕事や家事の両立、睡眠時間も確保しなければいけない。そこで、老犬介護のルーティンとしてを1日のスケジュールを決めることにした。
自分の性格上「昨日はやったけど、今日はやらなかった」という事も多いので忘れ防止に。またリスト化することで考えることも減り、全体的に老犬介護が効率化された。
老犬介護:1日のスケジュール
- 低気圧チェック(https://zutool.jp)
- 足先・体を温める
- 軽めの関節マッサージ
- 目薬
- リラクッションに乗せて水分補給
- 朝食
- 歯磨き
- 鼻うがい
- リラクッションに乗せたままで胃を落ち着かせる(30分以上)
- 横に寝かせる→リラクッションに乗せる(寝るまで繰り返し)
- 起きたらリハビリ(関節マッサージ・筋肉ほぐし)
- 目薬
- 車椅子に乗せて外へ(疲れるので30分以内、悪天候・猛暑は室内でグル活)
- リラクッションに乗せて水分補給
- 横に寝かせて呼吸を整える
- リラクッションに乗せる
- 昼食
- 歯磨き
- 鼻うがい
- リラクッションに乗せたままで胃を落ち着かせる
- 腰にお灸
- 横に寝かせて肉球ケア、寝かしつけ
- 起きたら軽めの関節マッサージ
- 目薬
- リラクッションに乗せて水分補給
- 車椅子に乗せて外へ(疲れるので30分以内、悪天候・猛暑は室内)
- リラクッションに乗せて水分補給
- 横に寝かて呼吸を整える
- リラクッションに乗せる
- おやつ
- 横に寝かせる→リラクッションに乗せる(寝るまで繰り返し)
- 起きたら軽めの関節マッサージ
- 目薬
- リラクッションに乗せて水分補給
- 夕食
- 歯磨き
- 鼻うがい
- リラクッションに乗せたままで胃を落ち着かせる
- 横に寝かせて息を落ち着かせる→リラクッションに乗せる(寝かさない)
- 睡眠導入剤を飲ませる(1錠50mg)
- 寝かしつけ
- 3〜4時間ごとの体位変換
- シリンジでの水分補給
- オムツ変えなど
日勤と夜勤を夫婦で分担
我が家は夫婦2人でコタロウの介護をしており、日勤と夜勤で役割分担している。
- 6:00 〜 8:00 介護対応
- 8:00 〜 17:00 仕事
- 17:00 〜 24:00 介護対応
- 24:00 〜 6:00 睡眠
- 8:00 〜 19:00 介護対応
- 19:00 〜 24:00 睡眠
- 24:00 〜 6:00 介護対応
- 6:00 〜 8:00 仮眠
「介護対応」とあるがずっと介護しているわけではなく「何かあれば対応する人」という感じにしています。
また、私は在宅ワークのため夜勤メイン、妻は会社勤めなので日勤メインとなっています。次の日が休みになる金・土・祝前日に交代といった感じにしています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
日勤 | 妻 | 妻 | 妻 | 妻 | 夫 | 夫 | 妻 |
夜勤 | 夫 | 夫 | 夫 | 夫 | 妻 | 妻 | 夫 |
低気圧には細心の注意を
高齢犬は低気圧で体調を崩しやすい。コタロウも、2020年10月に前庭疾患、2021年10月にてんかん重積発作を発症しており、両方10月の台風シーズンで気圧が下がる時期。人間でも低気圧になると頭痛が起きたり、関節が痛くなるのと同じ。犬にとっても低気圧はリスクのひとつ。そのため、毎日「頭痛ーる」で低気圧をチェックしています。
全国的に爆弾低気圧になる日は、あらかじめ脳圧を下げるシロップ(グリセリン)を飲ませるなどしています。
体を温めてマッサージ
寝起きは関節が硬くなっているので、リラクッションや車椅子に乗せる前は電気ヒーターで足先から温めて、関節を優しくほぐすようにマッサージしています。冬場は特に冷えているので、その際はレンジで温めたタオルで包むようにして温めています。
コタロウは脳性麻痺で足、首、顔に筋固縮のような強張りがあるので、緊張した筋肉を揉みほぐすイメージでやっています。肉球も強めにマッサージして、足全体に刺激を与えることを心がけています。
目薬はドライアイ予防にも
コタロウは顔面麻痺があるため瞬きしなくなり、眠っている時以外は目が開きっぱなしです。ですので、ドライアイと結膜炎を予防するために絵目薬をさしています。目薬は「シーナック」を使っています。詳しくは関連ページをご確認ください。
1日3食の食事の量
- 朝:ウェットフード1/3缶+ドライフード+レバー
- 昼:ウェットフード1/3缶+ドライフード+レバー+サプリ(きびきび散歩プレミアム)
- 夜:ウェットフード1/3缶+ドライフード+レバー+サプリ(アクティベート)
コタロウの体重は7.7kgとなおも痩せ気味。ちなみに、オスの柴犬の適正体重は9~11kgとのこと。なので、市販の安いウェットフード(ペディグリー缶)を1日1缶、朝昼夜の3回に分けて、さらにドライフード(サイエンス・ダイエット・シニアプラス)を少量混ぜて摂取カロリーを調整しています。
ただ、食べすぎると下痢をしたり、鼻に逆流して炎症を起こし副鼻腔炎になるのでその辺は注意しています。追加でカロリー摂取するために、水分補給やおやつで工夫しています。
また、血液検査で貧血気味と診断されたため、改善のためにボイルして刻んだレバーを少量混ぜています。
あとはサプリ。昼にグルコサミン&コンドロイチンの「きびきび散歩プレミアム」を、夜には栄養補助食品サプリの「アクティベート」を与えています。
水分補給はバリエーション豊かに
水分補給はコタロウが飽きないようにバリエーション豊かにしている。
- 水
- 白湯
- シニア犬用のミルク
- 薄めのカルピス
- オリゴ糖白湯
- チューブダイエット(ハイカロリー)
- 薄めた甘酒
- 鶏肉の煮汁
寒い日は人肌に温めた方が飲んでくれるし、暑い日は冷たくてもガブガブ飲みます。しっかりと飲ませたいチューブダイエットは、寝た状態で頭を高くしてシリンジでちびちびと与えています。
おやつは誤嚥しにくい物
元気だった頃はビスケットなど何でもバクバク食べていたけど、寝たきりになってからは食べられるおやつは限られています。顔面神経麻痺の影響で噛み砕く動作が出来なくなったので、サイズは小さく、丸呑みしても大丈夫なおやつ。見境なく噛むので棒状の物が与えやすい。
- カットチーズ
- 犬用ちゅ〜る
- 棒チーズ
- 乾燥タラ
- 柔らかくて細いガム
犬用ちゅ〜るは、一度、袋を噛ませてから口の中に絞り出す方法が良さそう。食べられなくなったビスケットやカットチーズはウェットフードに混ぜてご飯として消費しています。
たまにナゲットやウィンナーも
おやつには、たまに人間用の食べ物、ナゲットやウィンナーを与えています。ナゲットは衣を剥がして、ウィンナーは細かく切って薄皮を取り除いています。毎日与えると下痢になるので、たまにの気分転換に香りの強い物、味の濃い物を与えて感覚を刺激しています。
食後は生理食塩水で鼻うがい
コタロウは下向きでご飯を食べるため、食べかすが鼻に逆流してしまいます。逆流した食べカスが原因で炎症を引き起こし、黄色い鼻水が出てくる副鼻腔炎になることも多々あります。そのため、食後の鼻の通りが悪そうであれば鼻うがいをするようにしています。
鼻うがいには手作りの生理食塩水を使用しています。作り方は100mlに対して1gの塩を溶かすだけ。菌の繁殖を防ぐために、毎週日曜日に50mlだけ作るようにしています。
顎を上げて1回約1.5mlをシリンジで、息を吸うタイミングで鼻に注入。そのまま顎を高くしておけば飲み込み、注入後に顎を下ろせば鼻から食べカスが出てきます。つまり具合に応じてやり方を変えています。
睡眠導入剤はトラゾドンを服用
夜鳴きは飼い主の負担になるだけではなく、高齢犬の体力も消耗します。睡眠時間を長く確保するため、比較的体に負担が少ない睡眠導入剤(トラゾドン)を用いることにしています。詳しくは関連ページをご確認ください。
鍼灸院で教わったお灸
コタロウの緩和ケアのために、鍼灸や自然治療が専門の動物病院にも通っています。そこで教えてもらったお灸も自宅で実践しています。お灸自体はドラッグストアで購入した「せんねん灸」を使用。温めるツボも教わりました。
お灸をするタイミングは脊髄を温めた後、そして寝る前が良いとのことで、昼寝の前にするようにしています。
ルーティン化することで介護負担が減る
以前は、とにかくコタロウを寝かせようと必死でした。それが、1日のスケジュールを決めて老犬介護をルーティン化することで、どこか楽観的になった気がします。
食事の時間、寝る時間、運動する時間など、ある程度決まっていれば生活リズムもズレにくく、それが結果的に介護の負担を軽減するのかなぁと感じています。