寝たきりで「自力で立てない&歩けない」のコタロウは、いつ何時でも吠えていました。そんなコタロウのために犬用の車椅子を用意したけど、乗せただけでは直進しかできず、目を離すと部屋の壁にぶつかってしまう…。車椅子に乗せるにしても、常に飼い主が付き添っていなければいけない状態でした。
そこで、コタロウ自身の力で部屋の中をぐるぐると歩き回れるように「グル活システム」を作ることにしました。今回は作り方と事例をご紹介します。
犬用車椅子のグル活システムの作り方
グル活システムで参考にしたのがこちらの動画。
上から紐で引っ張る感じにすれば、飼い主がリードを持っているのと同じ原理。これなら普段の外散歩に近い状態でグル活できそう。
コタロウを介護していた部屋は和室。部屋の四方に鴨居(横の柱のようなもの)がありました。そこにインパクトドライバーでビスを打ち込み、部屋をまたぐようにビニール紐を張りました。ビニール紐の真ん中は輪っかを作るように縛りました。これでベースは完成。
次にリード部分。ホームセンターで回転するフックを購入して、ナイロン紐を結びつける。ナイロン紐の反対側にはカラビナを結びつけました。これで完成。
車椅子にコタロウを乗せて、車椅子のベルトにカラビナを装着。反対側の回転するフックは、鴨居に張ったビニール紐の輪っかに固定。これでずれなくなる。
あとは部屋の壁にぶつからないようにリードの長さを調整するだけ。コタロウは直進しているつもりでも、綺麗に軸回転します。
しばらくしたら逆回転させて、片足への負担を軽減させるようにしていました。
いろんな犬用車椅子のグル活システム
他にもグル活システムにも色々な方法があるようです。一番多かったのが、部屋の中心に重しを置いて、それを軸に回転するようした方法。
あとは、フラフープのような輪っかを用意して、車椅子の片輪を輪の中に引っ掛ける方法もありました。
皆さん、色々と工夫してて本当にすごいですね。愛犬たちもどこか満足そうな感じが伝わってきます。
犬用車椅子のグル活システムを使えば飼い主の負担が劇的に減る
コタロウのように寝たきり老犬になると「立ち上がりたい」「歩きたい」と吠えることが多くなります。犬用車椅子のグル活システムを作ることで、そんな時でも愛犬が勝手に車椅子で歩いてくれるようになります。
壁にぶつかって動けなくなるということもないので、飼い主が寄り添って方向転換する必要もありません。愛犬がグルグル部屋を回っている間に、飼い主は他のことに着手できるようになり、負担が劇的に減ることでしょう。
愛犬自身も要望が叶って満足するし、飼い主としても愛犬が吠えなくなるので、お互いにとってメリットがある方法と言えるでしょう。
天気が悪くても夜中でも車椅子で歩き回れる
晴れた日であれば車椅子に乗せて外に出してあげられるけど、どうしても雨が降ったりと天気が悪い日は散歩させることができません。そんな時でも、グル活システムがあれば家の中で好きなだけ車椅子に乗ることができます。
また、寝たきり老犬介護では夜中に「起き上がりたい」「歩きたい」と吠えることも多々あることでしょう。そんな時にも、グル活システムがあれば愛犬が歩きたい時に気が済むまでグルグルと歩くことができます。
少し工夫すれば老犬介護はより快適になる
犬用の車椅子は自力で立てない犬にとって必要不可欠な老犬介護アイテムですが、どうしても直進しかできません。それを一工夫し、愛犬が自分の力だけでぐるぐると安全に回れるようにしたのが「グル活システム」です。
グル活システムを作れば、愛犬は好きな時に好きなだけ歩けるし、飼い主もその間ゆっくりと過ごすことができます。まさにWin-Winな状況となるわけです。
犬用車椅子を用意した際には、あわせてグル活システムも作ってあげることをおすすめします。