老犬介護が始まると必ず必要になるのがオムツやマナーウェア。ペットメーカーからは犬のために作られたオムツやマナーウェアが販売されていますが、これがかなり高い。毎日何枚も使う物だから、かなりの家計負担になりますよね。
そこでぜひ試してもらいたいのが育児・介護用品。オムツは赤ちゃん用のオムツを使えばいいし、マナーウェアは高齢者介護用の尿とりパッドで代用可能なんです。
老犬介護では「犬には犬用の物を」という固定観念に縛られる必要なし。ちゃんとオシッコを吸ってくれれば、何の問題もありません。
犬のオムツやマナーウェアはサイズ選びが難しい
私も初めは犬用として売られているオムツやマナーウェアを購入していました。パッケージに柴犬が描かれていたので「これでいいかな」と購入。いざ、コタロウに履かせてみるとサイズが小さくて、結局、ヘアバンドやガムテープで固定する羽目に。コタロウは柴犬だけど、一般的な柴犬サイズではありませんでした。
同じ失敗は繰り返すまいと、ちゃんと胴囲測ってコタロウに合う大型犬サイズのオムツを買った。そしたら今度は足回りがブカブカだった。歩くたびに足が引っかかり脱げてしまい全く使い物にならない…本当に無駄な買い物でした。
犬用のオムツやマナーウェアのサイズは3〜4種類しかないんです。当時のコタロウは、中型犬だけど大型犬並みにの胴回りでした。逆に、グレーハウンドのように大型犬サイズだけど胴回りが小型犬並みの犬だっています。
犬用のオムツやマナーウェアのサイズは、あまりにもの選択肢が少なすぎるんです。そこで、もう少し視野広げてみて、赤ちゃん用のオムツを試してみることにしました。
犬のオムツは赤ちゃん用(パンツタイプ)で代用可能
赤ちゃん用のオムツを求めてホームセンターへ。そしたら、ペット用とは比べ物にならないほどの豊富な品揃え。メーカーもサイズも様々。吟味して購入を決めたのがパンツタイプのオムツです。
まず、パンツタイプというのがポイント。ペット用のオムツは基本的にテープ式。履かせやすさを重視したんだろうけど、テープ式は脱げやすいし漏れやすい(気がします)
一方のパンツタイプは、ゴムで伸び縮みするからイイ感じにフィットする。履かせる時もそこまで大変ではない。むしろテープ式よりも履かせるのは楽だと思います。
次にサイズ。各メーカー、パンツタイプのオムツのサイズバリエーションはだいたい5種類ほどあります。
- S:4〜8kg
- M:6〜11kg
- L:9〜14kg
- ビッグ:12〜22kg
- ビッグより大きい:15〜28kg
当時、体重が約10kgだったコタロウには、赤ちゃん用オムツの12〜22kgサイズがピッタリでした。多少、サイズが違ってもパンツタイプは伸び縮みするので問題なし。
そして何より安い。犬用オムツは1枚約130円に対して、赤ちゃん用オムツは1枚約35円と1/3以下で済みます。
毎日4枚使う計算だと、1ヶ月(30日計算)で毎月11,400円も節約できますね。
- ペット用オムツの場合は月15,600円
- 赤ちゃん用オムツの場合は月4,200円
毎月11,400円の差はかなり大きい。犬用オムツを買うのが馬鹿馬鹿しくなりました。
赤ちゃん用オムツを犬に履かせるには尻尾穴を開ける
犬に赤ちゃん用のオムツを履かせる唯一のデメリットは、尻尾を通すための穴を毎回開ける必要があるということ。
といっても、お尻のところにハサミで十字に切り込みを入れるだけ。これで尻尾が通ります。穴の大きさを調整すれば、ウンチをオムツで受け止める or 外に出すの選択が可能。
なお、切り込み部分から白い粒(吸水ポリマー)がポロポロと落ちてくる場合があります。「口に入ったら怖い」「掃除が面倒」ということであれば、ガムテープなどで切り口を塞いでおくと良いでしょう。
毎回、ハサミで切り込みを入れるのは確かに面倒ではあります。でも、パンツタイプならではの抜群のフィット感、そして毎月8,550円も節約できるとあれば全然苦ではありませんでした。
マナーウェアは高齢者介護用の尿とりパッドで代用可能
愛犬がオスであればマナーウェアを使う方も多いと思います。我が家もウンチは拾えばいいと思っている派なので、コタロウにはオムツではなくマナーウェアを装着しています。
と言ってもマナーウェアは買ってません。高齢者介護用の尿とりパッドを代用しています。
尿とりパッドを広げて、お腹にぐるっと巻きつけ、あとはガムテープで止めれば完成。大きさも十分でオシッコもちゃんと吸収してくれます。
そしてこちらも価格差に驚き。マナーウェアは1枚あたり約72円ですが、尿とりパッドなら1枚あたり約10円とコストはなんと1/7以下。
コタロウは1日平均4枚使うので、1ヶ月(30日計算)で毎月7,440円も節約できている計算になります。
- マナーウェアの場合は月8,640円
- 高齢者介護用尿とりパッドの場合は月1,200円
別途ガムテープ代が必要となりますが、マナーウェアの代わりに尿とりパッドを使用することでかなりの節約になっています。
吸水性の違いはある?
代用品を使うのはいいけど、気になる吸水性。個人的な感想として、犬用と人間用で大きな差は感じませんでした。犬と赤ちゃん、同じ大きさの生き物が1日に飲む水の量はほとんど同じなので、オシッコの量も大差はないはず。尿とりパッドに関しても、人間の大人の方が尿量は格段に多いので全く問題はありません。
ただ、実際に使い比べてみて感じたのは、犬と人間の姿勢の違いによる吸水面のズレです。
赤ちゃん用オムツ、特にコタロウに履かせた幼児用のオムツは、オムツの真ん中辺りでオシッコを吸水するように作られています。しかし、それをコタロウに履かせた場合、オシッコはオムツの前面に集中するため、替え忘れてで2回目をした場合、また少しズレていただけでやや漏れます。
尿とりパッドも同じ。尿とりパッドはパンツの股に装着して、縦方向で尿を吸収する作りになっています。それを、マナーウェアとして胴にぐるっと横巻きに。縦方向なら余裕な尿量も、横方向では吸水面不足な感じはあります。
老犬介護で代用できる物は意外と多い
「犬だから犬用の物を買うべき」なんてことは一切ありません。今回ご紹介したオムツやマナーウェアのように、ちょっと工夫すれば代用できる物は意外と多いんです。
お金に余裕があるなら、犬用のオムツやマナーウェアでも全然良いと思います。犬の体型、体勢を研究して作られた素晴らしい商品ですから。値段が高いのは開発コストが掛かっているからなんです。
でも、代用品でコストカット出来るならそれに越したことはないと思っています。浮いたお金で、フードをちょっと高いメーカーに変えたり、サプリを試してみたり出来ます。老犬介護が始まれば病院代だって馬鹿になりませんからね。
育児と違って、いつ終わるか予測できないのが介護。長期戦を想定して、節約も心がけるといいでしょう。