老犬介護:立てない老犬のために車椅子(歩行器)をオーダーメイドで作った

老犬介護:立てない老犬のために車椅子(歩行器)をオーダーメイドで作った

てんかん発作が原因で立てなくなったコタロウ。何とかして立たせてやりたいという想い、あとは獣医さんにも「もう一度立てるようになるかもしれない」と言われたので、車椅子(歩行器)を用意することにしました。

DIYで自作も検討しましたが、自宅から車で数分の所に犬用の車椅子・歩行器を専門に製作している業者さんを発見。これも運命なのかもしれない…すぐに問い合わせ。コタロウの車椅子を業者さんにオーダーメイドで製作してもらうことにしました。

目次

犬用の車椅子・歩行器はDIYで自作可能?

自宅の古民家を自らリノベーションしてしまうほど、DIYの腕には少々の自信がありました。丸ノコ、インパクトといった工具一式も揃っています。

老犬介護の先輩方のYouTubeやブログを参考にすれば、犬用の車椅子・歩行器もそれなりに自作できそう。作った方が断然安く済むだろうし。

でも、自作しませんでした。自信はあったのですが、確証がなかったんです。何より、完成まで時間が掛かりそうだった、というのがDIYを断念した最大の理由。

ネットで作り方の情報を集めて、ホームセンターに必要な材料を買いに行き、試行錯誤しながら作る…簡単なモノなら1〜2日で作れそうですが、長く使うつもりなら、それなりに頑丈でなければならない。そうなると綿密な設計、材料選び、細かな調整…どうしても時間が掛かってしまいそうだったんです(A型で几帳面でこだわりが強い性格だし)

慣れない老犬介護の真っ最中。だだでさえ体力も気力も疲弊しているのに、車椅子作りでさらに自分を追い込むべきではないという結論に至りました。

犬用車椅子・歩行器の値段

我が家が依頼した業者さんは3万円でした。2輪タイプと4輪タイプがありましたが、どちらも同じような値段でした。四肢麻痺のコタロウは4輪タイプ。

制作の流れは、業者さんの事務所(普通の民家)にコタロウを連れて行き胴回りや足の長さなどを採寸。4日後に完成したと連絡があったので、また再びコタロウを連れて事務所へ行き、ベルトなどの最終調整。お金を支払って、そのまま持ち帰り。

犬用車椅子の制作

正直、はじめは高く感じました。アルミのフレームは塩ビパイプで代用できそうだし、それ以外もホームセンターで買い揃えられそうな材料。中途半端なDIYの知識が無駄に活かされてます。これなら自分でも作れそうな気がした(実物を目の前にしたから簡単そうに見えただけ)

でも、使い続けるうちに「やっぱり頼んで良かった」と感じるようになりました。自分で作ってたらもっと時間が掛かってただろうし、1日でも早い段階でコタロウに「歩く」という感覚を思い出させることが出来たのかなぁと。3万円は高額ですが、半年以上も使い続けたので決して無駄ではなかったです。

麻痺で立てなくても車椅子なら歩けるようになる

オーダーメイドでも自分で調整しなければいけない

シニア犬の容態は日々少しづつ変化して行きます。そのため、車椅子・歩行器も容態に合わせて微妙な調整が必要になります。

コタロウの場合、まず前足の位置を固定するナイロンベルトが擦れてしまい、胸あたりから出血しました。それ依頼、体に当たるナイロンベルトは全てタオルをぐるぐる巻にしました。

犬用車椅子は自分で調整しなければいけない

次に、後輪を固定する内側のボルトが、左後ろ足のくるぶしに当たって擦れて赤くなってしまいました。ボルトをガムテープでカバーしたり、足が擦れないようにダンボールでカバーを取り付けたりして対策を施しました。

後ろ足が車輪のボルトに擦れた

また、アゴ乗せバーが気管虚脱のコタロウの喉を圧迫していたので、苦しくないよう前身の高さを調整したら、今度は前足が地面から浮いてしまうトラブルも。バーは取り外すことが出来ないため、クッションで顔を支えるようにして喉の負担を減らしました。

犬用車椅子にはクッションも必要

あとは、凸凹したアスファルトだと既存の前輪では進みずらいので、大きめの前輪を無理やり取り付けました。

最初は4本足を上手に使って歩いていましたが、それが3本足になって、後ろ足2本、後ろ左足1本、そして最終的には自分で歩くことが出来なくなりました。その都度、コタロウが楽な姿勢になるように調整していました。

最終的には歩けなくなりリードで引っ張った

オーダーメイドだからといって届いてそのまま使えるわけじゃありません。飼い主自身が試行錯誤しながら微調整する必要があります。

老犬介護に車椅子は必要だと思う

車椅子が届いてからは毎日コタロウを乗せました。天気の良い日は車椅子に乗せて外に連れ出したりたり、家の中でも車椅子で歩けるようにと「グル活システム」も作りました。

犬用車椅子のグル活システム

「寝る」か「リラクッションに乗せられる」かだったコタロウの生活に、車椅子という選択肢が追加された日から老犬介護が大きく変わったのを覚えています。

車椅子を使って歩くことで体力的に疲れるし、気持ち的にも満足するのか、よく寝るようになりました。寝たきりで意気消沈していたコタロウが、車椅子に乗せるようになってからは、少しづつ調子を取り戻していくのが目に見えて分かったんです。

犬用車椅子でコタロウの生活は大きく変わった

歩くためだけじゃない。寝たきりになっても立ちの姿勢をキープすることは大事。車椅子に乗せて食事を与えることで誤嚥防止にもなります。QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上にも車椅子・歩行器は必要だと感じました。

あと、コタロウを連れて念願の花見ができたのも、車椅子があったから。プライスレスですよね。

犬用車椅子に乗せて花見に行った

近くに犬用の車椅子を作っている業者さんがいない、犬を連れて行きオーダーメイドで作ることが難しいという方は、Amazonや楽天でも購入可能です。サイズ選びに注意して、購入してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

柴犬コタロウの老犬介護に生活の全てを捧げたアラサーおじさん。千葉の先端にある古民家で暮らしてます。保護猫2匹も一緒に住んでます。Twitter、Instagram、YouTubeでも老犬介護の情報を発信しています。

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